代表挨拶
「ゲーム業界の礎」となるために。
私はビデオゲームが大好きで、将来はゲーム業界で働き、
自分がゲームをプレイして感じた興奮や感動、そして未来を
次の世代へと伝えていきたいと考えていました。
いくつものゲーム会社でアルバイトし、ゲーム制作のノウハウを学んだだけでなく、
素晴らしい先輩方とのご縁にも恵まれました。そこでの経験は、今でも私の大切な財産です。
その後、私は1994年7月、マトリックスを設立しました。
自分がそうしていただいたように「遊び」に真摯に向き合い、
自分なりの答えを追い求める人たちに、ゲーム制作の場を提供したい。
当時掲げたそういった理念は、今でも何ら変わっておりません。
今や、ビデオゲームは文化として認知されるまでになりました。
しかしそれは、先人たちが黎明期の頃より積み重ねてきた
数々の偉業があるからこそだと思います。
音楽や絵画が古典という歴史の存在を無視できないように、
ビデオゲームもまた過去の作品群から学ぶことは無数にあるはずです。
そういった偉業を埋もれさせないため、2016年10月に「ゲーム文化」を研究し、
その保存のための取り組みを行う組織「ゲーム文化保存研究所(IGCC)」を立ち上げました。
「過去」と「今」。私どもマトリックスは、その二つを両輪として
ゲームのおもしろさを研究、さらなる可能性を追求し、
より多くの方々に愛され、楽しんでいただける作品をこれからも作り続けてまいります。
「すべての人々を幸せにする」ための仕事を。
コンテンツ業界に就職を希望する方々は、
コンテンツのおもしろさだけでなく、作ることの楽しさをご存じなのだと思います。
自分の手がけた作品をたくさんの人に遊んでもらえることは、大変名誉で、何より心躍る体験であるのに間違いはありません。
とはいえ、当社はそこで満足すべきではないと考えます。
コンテンツには、私たちが想像する以上の力があります。
人々を驚かせ、夢中にさせ、ときには涙させることもあるほどです。
となれば、コンテンツを通して誰かを幸せにすることだって夢ではないはず、と考えています。
私たちはコンテンツの力を信じ、遊びというものを通してその可能性を今まで以上に膨らませ、
より多くの笑顔を咲かせるためにこれからも前進を続けます。
本気で真面目に創造と向き合う。
そのための環境づくりを目指して。
コンテンツの制作規模は年々大きくなっていき、
今では何十人、ときには何百人ものスタッフがチームを組んで取り組むのが当たり前になってきました。
その傾けた情熱がきちんとチームとして機能するような組織づくりを目標としてきました。
そういった安心感もまた、コンテンツ制作にとって大切なことだと考えているからです。
個があってこそのチーム、誰かの苦手を自分の得意で補ってゆく――それはまるで、RPGのパーティのようでもあります。
個を否定せず、尊重しながらも立場や個性、年齢や性別を超え、束ね、ひとつの大きな力に変える場所。それが私たちの目指す会社です。